鈴木ユートピア

31歳、写真、キャンプ、バイク、旅

新大学生の友達のつくりかた

 

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今、新大学生がやばい。と、直観で思った。

今年高校を卒業し、これから大学生になる人たちについてである。

ちょうど今くらいの時期であれば、「どんな先生がいるんだろう」「大学の単位とか授業ってどんななんだろう」「どんなサークルに入ろうかな」「友達できるかしら」などと心配と不安と楽しみに胸を膨らませる時期ではないだろうか。

 

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僕が大学に入る前くらいの時期はちょうどmixiが主流になっており、今のFaceBookTwitterinstagramとLINEの役割を全てmixiが担っていた。mixiすごい。

大学に受かった僕はふとmixiのコミュニティー検索をかけてみた。そこでは「☆2010年入学者コミュニティー☆」みたいなのがあってホッとしたのを覚えているが、今思っていれば、これはゲームをやる前に攻略本を読んでしまうような行為だったかなぁということである。

 

コミュニティーの中では多くの新大学生たちが必死に「○○学部の○○です!同じ学部の人いたらメッセージください!」と自己アピールをしている。

 

なんか...そういうものなのか?と釈然としない気持ちになった。大学入学なんて、「友達できるかなぁ」とわくわくドキドキする最後のチャンスではないか。そのチャンスを自分から破壊してしまう行為が理解できなかった。不安でそういうことをしたくなるのはわかるけれども。

 

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最近は大変である。SNS主流の超情報化社会であるから、とにかくあらゆるSNSを駆使してあらかじめ友達をつくろうとする。ご苦労なことである。しかもみんながみんなそうしているのである。

 

まずはTwitterで「はてな大学 入学」と検索する。そうすると「来月はてな大学に入学だー!楽しみだなぁ」なんて呟いている人が大量にでてくるのである。

次にその人の名前をFaceBookで検索にかけて、その人の顔や趣味や学部を検索するのである。それで友達になれそうだなと思えばメッセージを送り、「突然ですみません。私も同じ大学なんですけど、よかったらお友達になりませんか?」みたいなメッセージを送るわけである。

 

 

新大学生は大学に合格してからひたすらこれを繰り返す。大変だと思う。そんなに愚かなことやめなさいと言っているのではなくて、大変な時代になってしまったなとあっけにとられているのである。大勢で椅子取りゲームをしているようなものだ。早く椅子に座らないと手遅れになってしまう。

 

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妹のラインを見せてもらったけれど、入学式の3週間前の段階で「☆○○大学○○学科女子会☆」みたいなグループができていて、そこで情報を交換しまくっているのである。

○○教授はいいらしい、テニスサークルはちゃらいからやめたほうがいいらしい、とか。

 

それこそゲームの攻略本に近いじゃないかとおもうのだけれど、一点だけ異なるとすればそれは信用性の低いうわさ話にすぎず、結局のところそんなネット上だけで友達になれるほど人間の心は単純じゃないし、大学の情報も正確ではないのである。

 

僕はできるだけまっさらな気持ちで大学生活のスタートを切りたかったので、SNSをほとんど使わずに(僕のころはほとんどなかった)入学したけれど、もし今の時代に僕が大学に入学していたら、新入生歓迎会の時点で仲良しグループがあちこちに出ていて友達なんかできなかったかもしれない。

 

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今の学生は大変だと思う。スマホばっかいじってなんだい、とイライラすることもあるけれど、ああしていないと生きていけない時代なのかもしれない。まるで人工呼吸器みたいに。SNSでしかわからない情報もあるかもしれないし、こまめにチェックしないと同じクラスの誰それが自分の悪口を言い触らしているかもしれない。

 

前にも書いたかもしれないけれど、FaceBookには「友達」という概念がある。

前に「絆」という言葉が使われまくってその価値が薄れまくってしまったように、映画の増えすぎで愛の言葉の重みがなくなってしまったように、今度は「友達」の意味が薄くなっていく感じがしてとても怖い。

 

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友達は消耗品で(この考え方はホリエモンと全く同じ)、話が合わなくなったり距離ができれば捨ててしまう。オークションでもやるみたいに人のFaceBookページを見て回って友達になるか決める。

 

僕が今の時代になっても手紙を書いて文通を続けているのは、心のどこかに今の時代の流れに対する恐れみたいなのがあって、それに流されないように頑張っているのかもしれない。