劇場版 ガンダム00の不満点
眉をしかめる派と絶賛する派と二極化する"劇場版 ガンダム00"において
僕としては圧倒的に眉をしかめる派だったのでそれについてつらつら書きます〜。
ガンダム00はガンダムビギナーの僕がファーストガンダムの次に観た作品。つまり二作目。ガンダムってとにかく事前知識が必要な作品っていうイメージがすごく強くて、Gのレコンギスタとかまさにそうだと思うんだけど、「宇宙世紀xxx年の戦争でかつてジオン軍がああでこうで...」みたいなナレーターが1話から入ってきたりするとお手上げ-Hands up-なわけですよ。
ほいで、今の鉄血のオルフェンズとか大層観やすいじゃないですか。事前知識もいらないし。「アラヤシキシステムっていうのは〜」ってわざわざ説明してくれるしね。
ダブルオーもそういう具合で、舞台もちゃんと地球だし各国がちゃんと実名で出てくるからとても観やすかった。というか入りやすかったな。「人間同士で紛争をいつまでもやめない世界を変えるために立ち上がった武装勢力」っていうのも面白いし、「テロを許せない?お前だってテロリストだろ」っていう葛藤とか、「イオリアって一体何者なのー!」「ヴェーダって何ー?」「ティエリアって何者なのー?」っていう伏線もいっぱいあってわくわくする。かと思えば「ナドレ!」とか「トランザム!」とか男の子が燃えるような要素も沢山入っててお腹いっぱい。とにかく良かった!
以下ネタバレ注意〜
二期の終わり方も満足だった。エクシアがまた登場してっていう展開はしびれた!そしてラルクが最後にかかったのも本当に良かった。まんぞく。
からの劇場版が友達が「いいぞー」って言ってて観たわけだけど全然はまらなかったのよね。作品を批判したいわけじゃなくて、あくまで僕がはまらなかったわけだけど。うまくまとめる自信がないので不満点を箇条書きで書きます。
・来たるべき対話が宇宙人でしたー
そうだろうなとは思ってたよね。宇宙へ人類が少しずつ進出してるのに紛争してる場合じゃないよね、宇宙人攻めてくるかもしれないんだしさ、っていうのが来たるべき会話だって僕わかってたよ。なんとなく察してたもの。
ただ、二期のおしまいまで来たるべき対話が何なのかわからなくても全然かまわなかった。というかわからないままにしておいて欲しかったです.....。
それが本当に宇宙人だったらまぁ予想通りだったわけだしそれでいいんだけど実際物語として「うわー宇宙人だー」てやられるとなんだか萎えてしまうのよね。
・敵が液体っぽい金属っていうのは萎える
それだったら極端な話プレデターみたいな奴が襲ってきた方がよかった。液状の金属の敵って倒してもあんまり気持ちよくないのよね。
そもそもダブルオーのテーマが「わかりあうこと」でさ、人類どうしが争って争って、それをやめさせるためにソレスタルビーイングの人間がまた争って....っていう葛藤の話じゃないですか。人間どうしが戦うから意味があるというか...。
例えばカティー・マネキンとスメラギ・李・ノリエガが戦うところとかめっちゃ熱かったもん。どっちも死んで欲しくなかったし、でもこれが戦争なんだよなぁとかうなったりしたしね。
宇宙人ってだけで情がわかなくなるし、形が自由に変化するわ喋らないわっていう敵だったらあんまり興味が持てないの。そもそも。
敵をこういう設定にした時点で(もっと言えば来たるべき対話を展開した時点で)ダブルオーの根本的なテーマからは外れちゃったのでは〜などと考えましたー。
・出てくるだけで特に何もしてない登場人物
まさにビリーとかね...。だいたいなんで隣に釘宮がくっついてんだよ。死んだだろうが!って思ったら別人ていうね。ヤフーでググったらなんか裏設定があってどうたらってあったけど知ったことか。だいたいスメラギはどうなったんだーハグしたじゃないかーと膨れますよそりゃあ。
ライルだって言うて際立って何かしたわけじゃないし。
グラハムなんてもう死んだだけじゃん。くらい言わせてもらうぞ。
劇場版で殺すことなかったじゃないかー!ばかー!
マリナは実に最初から最後まで何もしなかったな...とあえて言わせてもらおう
ルイスもまぁ丸くなっちゃって...軍人のとがったルイスも好きだったよ。
ルイス本当に何もしてないよね?!
サジめっちゃイケメンになっててすごく期待してたんだけど際立って活躍はしてないし大したセリフなかったね...。残念です。
ラッセはずっと座ってた
マリーはもっとソーマ・ピーリス部分を出して欲しかった
あと劇場版で登場して予告編でも散々煽ってたもう名前も忘れたけどイノベーターロン毛も主人公と関わらないってどういうことよ。どういう人なのかわからず死ぬって...よくわからなかったぜ!
...などと文句いいまくったけどフェルトとかカティとかパトリックとかロシアのアラグマの息子とかいいキャラも一杯いたよね!
・齢とったからって女性短髪にしないで?
フェルトは絶対短髪にしないで欲しかった。おれは悲しい。
スメラギさんも二期で酔っ払いから復活して「サイズが小さくて...」ってもじもじしてたところとかめっちゃ色気あって大切な女性キャラだったのにショートにした途端なんだか所帯染みたというか、年取ったなぁってしみじみなっちゃったよ。
その割にはマリナはそのまんまなのな!ハッ
どうでもいいけどマリーのお団子すごい好きよ。
・劇場版で登場人物殺さないでよ
ああいうアニメの劇場版って明らかに本編が不完全燃焼で劇場版大前提の作品じゃない限り、もうちょっと話の続きを楽しみたいファンのためのサービスであるべきだって勝手に思ってるんだけど違うかしら?ドラえもんで例えばジャイアンが永遠の別れになっちゃったり絶対しないじゃん?まあそれは今後もドラえもんが続いていくから当たり前なんだけど、
それにしてもそういうサービスタイムにおいて登場人物を意味もなく殺すのはやめてほしい。ロシアのアラグマの息子(御察しの通り名前忘れた)死ぬ必然性なんてマジでどこにもなかったし、グラハムだって穴あけて死ぬような人間じゃないよね?穴あけて死ぬのはそこ辺のモブにやらせておけばいいじゃないですか。
グラハムがあそこで死んだことで誰かが納得するわけでも話が収束するわけでも感慨深いエピソードになるわけでもないし...それこそ「死んだ」っていう...。
何はともあれフェルトが死ななくてよかったよ。
ティエリアは死にすぎ。マリオじゃないんだから。
・あれから50年後....とかやめてよ!
目が見えなくなっておばあさんになったマリナなんて誰か見たいって言いましたか?!最後刹那とハグして「ああよかった」って少なくとも僕は思わなかった..。だったら刹那が「大きすぎる愛」を投げ打って一人の凡人としてフェルトと恋に落ちたりしたほうが(大変安っぽいが)まだよかった。
というか50年後とかそういうのやめようよ。
メタル化した刹那に絶句
すばやそう
・あっけない勝利
対話完了したのであって勝利ではないのだろうが。なんか「うわー大変だー敵の数も多すぎるーぎゃー」って中で
お は な さ い た
わあ!平和になったね!
くらいの乱暴な締め方に見えてしまった。少なくとも僕からは。
僕の見方がおかしいのかなぁ。あのお花なんなんですか。
二期の数のインフレっていうの?MSが無限にブアアアアアって出てきて手に負えなくなったところでナドレしたのは本当に熱かったのにね。そう、必然性があればいいの。
・クアンタはエルスに勝てたとか後からいうな
そして言うなら監督に事前に許可を取りなさいよ...。たしかデザインを担当した人だったと思うけど。あとから作品の設定を覆しかねないことをぽろって言うのは良くないと思うのだが〜。
クアンタがエルスに勝てたなら対話する必要なかったじゃん。いや、歩み寄る必要はあると思うよ?地球の生物どうしだったらね?!さすがに宇宙人の、しかも意思疎通もできない液体金属と対話する必要ってそんなにあるかなあ!ねえあるかなあ!
☆
まだまだあるけど、
断っておきたいのはダブルオーシリーズ好きよ。すごく面白かったし感謝しております。好きなキャラは
1ニール(コジロウ。特に最期のシーンは何度見たことか...)
3フェルト(あのOPは卑怯。ライルになびかなくて良かったぁ)
4ハレルヤ(荒北ボッスン。あくまでハレルヤ。)
5マリー(途中から戦闘時はソーマピーリスだったところがしびれた)
って感じ。
でも僕の中では劇場版は記憶の隅のほうにやっておいて、1期と2期で自分の中で完結、って考えるようにしよう。というのが現在のスタンスであります〜〜。
おしまい。