「清須会議」を観てきた
三谷幸喜といえばやはり「ザ・マジックアワー」「 THE 有頂天ホテル」みたいな、抱腹絶倒のコメディ映画を想像する方が多いと思うんだけど、今作はどちらかといえば"ちゃんとした時代劇映画"だったと思う。もちろん三谷作品独特の笑いも盛り込まれていて要所要所で笑ってしまった。
http://www.kiyosukaigi.com/index.html
清須会議は実話だ。織田信長がおっ死んでから跡継ぎを決める為の大切な会議で、
このあたりの時代の大河ドラマには必ずといって良いほどでてくる。
お話も史実に忠実で大変良かったと思う。
ざっくり言うと信長の主要な家来である羽柴藤吉郎と柴田勝家が
信長の跡継ぎを会議で決めることになって、
「お市(信長の妹)をバックにつければ意見が通りやすい」とか、
「場所を清須にすれば主要人物が遅刻して来れまい」
とか言いながらあの手この手で策をぶつけ合うのだ。
もちろん歴史に詳しくなくてもキャストがとにかく豪華なので、観るだけで楽しめると思う。ただ、前述の通りコメディというよりはちゃんと時代映画として作ってあるので、キャストだけに期待して観に行くと「まじめじゃーん」ってがっかりするかも。
今回はネタバレも出来ないし、その登場キャストをぱらぱら紹介したいと思う。
三谷作品好きにとっては説明するまでもないけど佐藤浩市はほんとにいいよな。
慣れてくるともう観てるだけで面白いというか。今回もすごい良い役だった。
「ちゃんと恰好いい」佐藤浩市を最近観たのは「のぼうの城」だった。
あれは本当に面白い、良い映画だったよ。
よく、ほんとによく脇役として登場するので知ってる人も多いと思うけれど。
彼も三谷作品では常連で、つねに面白い役で出てしまうので今回も期待してしまったけれど、意に反して真面目な役(なんと柴田勝家の盟友・丹羽長秀役)で、冷静沈着な姿を拝めてよかった。
最近だと「アウトレイジ」の重要人物として登場していた。
ちなみに小日向文世の23歳の姿がこちら
クッソかっけぇぇぇぇ!!!!!!
大泉洋は今回羽柴藤吉郎役(後の秀吉)でした。頭が良くまわって、
人を平気で騙したりするのに本当に多くの人に愛される秀吉をよく表現していたと思った。最近の作品だと「探偵はBARにいる」とかだろうか。
大和はうちゅ
大和はうちゅは柴田勝家役だったけど、ああいうざっくりした感じがいいなぁ。
役所さんが出るとどうしてもおもしろくなっちゃうけどね。
役所広司の真面目なのは、「一命」がヨカッタ。
あと今年からの大河ドラマの主人公でもある軍師・黒田勘兵衛は寺島進でした。
もう。キングオブ渋いって感じ。たまらない。
あの黒田勘兵衛だから、秀吉に影のように寄り添い、足を引きずって仕える姿が本当に良かった。今回は羽柴(大泉)と柴田(大和はうちゅ)の戦いでもあったけど、丹羽(小日向)と黒田(寺島)の頭脳戦でもあったんだよな。そこの対比がかっこ良かったよ。
伊勢谷友介に全く気付けなかったのは実に恥ずかしい。
わかんなかったんだもん。いや、信長の弟(三十郎信包)役として登場して、かなり堂々と出てきてはいたんだけどなんで気付けなかったんだろう。。
伊勢谷さんはもう何でも出来る人だよね。全身から自身がみなぎっていて、あれも出来るこれも出来るで、そういえばこの人芸大卒だったわ。。
存在としては本当に尊敬に値するけど、もし傍にいたら疲れるだろうなとも思う。
好きな人ではあるけど同時に近寄りがたい存在でもあります。
伊勢谷友介といえば「明日のジョー」も良かったけど、
やっぱり「はちみつとクローバー」でしょ!!
他にも色々な方でてるよ。剛力彩芽とか、浅野忠信とか松山ケンイチとか。
鈴木京香はちょっと怖かった・・・。多分友情出演だと思うけど西田敏行も出てた。
三谷幸喜の時代劇作品の面白い所は「絶対当時使わないだろ!」っていうタメ語を武士がホイって使うところ。
「何を言っておる。おぬし本気で言っておるのか.....えっマジで?」
みたいな言葉まわしにとにかく笑ってしまう。
ネタバレなしの方向でいくとどうしてもキャスト紹介みたいになっちゃうのかなぁ。
かといって映画にそこまで詳しいわけでもないし、自分の知ってる範囲でしか語れないのがもどかしい。まぁ、そっちのほうが専門家っぽくなくちゃんと喋れるから良いことなのかもしれぬ。
明日で三が日が終るけれど、みなさん風邪などひかれないように。
グッバイ。