寒い休日部屋で写真集を眺めて過ごす贅沢よ
年末年始もあっという間に過ぎ去りました。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
寒いですね!
僕が住んでいるシェアハウスは木造築45年で、風呂場と外の気温が同じなんだよね。
もう裸になる前に「はあっ!」って気合い入れてからじゃないと脱げないもの。とにかく寒い。トライアスロンを目標に毎日のようにランニング・自転車に明け暮れていた去年の日々はどこへやら、気づけば出ずっぱりになっていた。
会社帰りや休みの日、家で過ごすときは皆何をしてるんだろう?ネットサーフィンの人が多そう。あとはテレビ?ゲームする人もいるだろうし。友達と長電話とかね。読書するのもいいかもしれない。
僕は仕事柄ずっとパソコンとにらめっこしているので、あんまり帰ってまでパソコンやテレビを見たくないんだ。あ、ウチそもそもテレビないや。
そういうわけで僕はそういうとき、作品集や写真集を見ている。
休みに部屋で作品集や写真集を眺めて過ごすのってすごい贅沢だし楽しい
という極めて個人的な話をします。
それにしても。身の回りに作品集や写真集を集めたり持っている人が少ないように感じる。みんな「好きな女優は?」と聞けば打てば響くように返事が返ってくるのに、写真集は買ったりしないのね。やっぱりネットに繋げばいくらでも見れるからだろうかね。きっとそうなんだろう。
僕は美術大学を出ていて、それからカメラマンをしていたこともあるので作品集や写真集には近い立ち位置の人間なのかもしれない。それでも、そういう立場の人じゃなくても作品集や写真集って見てるの楽しいよ。ということをくっそ寒い今だからこそ伝えたいわけ。僕にとって作品集・写真集は「文字抜きの雑誌」というような感覚で読んでいる。そのぶん写真に集中して、より楽しむことができる。
今回は僕が普段何度も何度も何度も繰り返し読んでいる作品集・写真集を紹介したいと思います。
敷居の低いところからどーん。子どもの頃夢中になって集めたポケモンカードのアートブック。去年がちょうどポケモンカード生誕20周年ということで発売された。初回限定版の本品には限定のデッキシールドがついてくるんだけど、ポケモンセンターに片っ端から電話をかけて唯一あった南船橋店まで買いに行ったのはいい思い出。
子どもの頃手に入れられなかったあのカード、このカード。それから最近までのカードから主だったものを大きな写真で紹介。
イラストを手がけたイラストレーターの解説が全ての作品に入っていて、「背景の色決めにすごく苦労した。今だったらもっと上手くできるのに!」と悔やんでいたり「ちょうどこういう技法を模索していた頃の作品なので思い出深いです。躍動感を感じられるように頑張りました」と説明してくれたり、とにかく読んでいて飽きない。ポケモンカードって単純なカードゲームというより、眺めていてすごく楽しいよね。
蒼井優×高橋ヨーコの写真集。水着とかお色気一切なし!何と言ってもロシアの寝台列車の旅だからね。超厚着よ。でもそれがよくて。雪と蒼井優が合うんだこれが。
女優と女性カメラマンの写真集って本当に好き。写真を見ていると一緒に旅しているような気持ちになる。色気のある写真集もいいけど、こっちの方が女優の表情がほどけているような感じがあって好きだな。
トラベルサンドは同じく蒼井優と高橋ヨーコのアメリカ旅行写真。二人旅っていうのがいいよね。蒼井優が高橋ヨーコのライカを借りて覗き込んでいる写真がイチオシ。
綾瀬はるか写真集『SEA STORIES Haruka Ayase』
- 作者: 綾瀬はるか,高橋ヨーコ
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2015/03/30
- メディア: 単行本
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それで「高橋ヨーコってすげえ!」って思った矢先、去年発売されたのが綾瀬はるかの写真集「SEA STORIES」で、飛びつくように買ったよね。そしたら内容が酷くてさ。
まず服がいちいち酷くて。やたら強い黄色のセーターを着てる写真があるんだけど、もうなんか膨らんじゃってムワンムワンなんだよ。巨大な花粉みたいな。
途中海だかに入ってセクシーショット(?)みたいなのもあるんだけど、全然伝わってこない..。楽しそうじゃないからこっちも楽しくない。
だからアマゾンレビューも低いんだよと書こうとしてアマゾン覗きに行ったら評価高かった。なんだこりゃ。
僕がカメラを始めるきっかけになったカメラマン、それが市橋織江さんだ。
なんで蒼井優とか思いっきり呼び捨てなのに市橋織江さんだけ「さん」付けなのかというと、個展にお邪魔した時にお会いしたことがあるから!!
たまたまいらっしゃって、「うおおお!!いらっしゃる!!」と思って話しかけて、「あ、あの、市橋織江さんの写真に憧れてカメラ始めました...中判やってます...」って言ったらどんなカメラを使っているのか聞かれて(今でもどうして聞かれたのだろうと思う。)「ルビテル166+使ってます」と答えたのはいい思い出。
市橋織江さんはルビテル166+ご存知だったかしら..?
- 作者: 市橋織江,MATOI PUBLISHING
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2009/03/27
- メディア: 大型本
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写真集の中ではGiftが一番お気に入り。
スマホで見るのと写真集で見るのは体験として全然違うんだけど、それを人に話しても「そうだろうねえ」というだけでなかなか写真集にお金を払う人っていないんだよね。それがすごく残念で、最近はものを買って自慢する時代から、ことを体験してそれをinstagramとかで公開して自慢する時代でしょう?そういう体験重視の時代なんだったら、ケータイで見た気にならずにもっともっと紙で作品に触れて欲しいな。
敷居が高い人には是非「ウメップ」を買って読んで欲しいな。
これ、表紙の写真が保育児童が揃って泣いている写真なんだよね。
どうして泣いているんだろうと思うと手にシールをみたいなものを大切そうに持っている。それから写真全体を見渡すと、奥には保育士さんの笑顔が。そうか、卒園なんだね。そう思ったらもう涙が湿って来ちゃって、それからお気に入り。とはいえ湿っぽいのはほぼこれ一枚で、あとは小学生がバカやってたり、おばあさんが井戸端会議してたり、そんな日常の写真ばっかり。でもそれが染みるんですわ....。
もうこういうのは読まないと伝わらないんだよ〜〜これ以上は読んでもらうしかない。
おバカ小学生を延々と見たい人はこれを読めばいいよ(笑)!
あと敷居が低いのはこれ!!「ミニチュアライフ」。
身の回りのものとミニチュア人形をつかって独自の世界観をつくってるんだけどこれが面白くて面白くて...よく本屋で立ち読みして結局最後まで読んじゃうんだよね。ほとんどの人がしていないと思うんだけど、会社帰り一人部屋で写真集を読むのってとても楽しい、贅沢なことなんよ。ジャズか何かかけて、コーヒーをいれてさ。
最後に
今一番手に入れたい写真集は奥山由之の「ベーコンアイスクリーム」。この写真集の表紙に思いっきりやられて「ぐええ淡くて鮮やかな写真だぁぁ俺ホイホイ〜〜」と思って試し読み。それで家に帰っても「あれをもう一度読みたい。家でコーヒーを飲みながらきちんと腰を据えて読みたい」と思う日々。先日千駄木の個展にお邪魔しました。このときの写真は、まあ、まあまあでした...。こういうこともあるよね。
おしまい。読んでくれてありがとう。