新成人に捧げる「3つの大人の条件」
今週のお題「おとな」
また今年も成人式がやってくる。
正確に言えば僕のように成人式になっても二十歳を迎えられなかった人というのが常に一定量いるのだけれど、とにかくこの日に成人、ということになっている。
僕の周りは大学に進学している者が多かったので、成人と言っても名ばかりで親からも援助を受けているし、学生の身分のまま社会の役に立っているわけでもない。子供が大人になっただけで、中身の気持ちは子供のままなのかもしれない。
少なくとも当時の僕はそうだった。
結局大人になるとはどういうことなんだろう。
忘れたふり・知らないふり・建前を保つのが大人なんだろうか?
今回は僕なりに、新成人に送りたい「大人」の条件を3つ書いてみたいと思う。
1.自律する
前述の通り親の援助を受けている限り自立はあり得ないけれど、僕が言いたいのは自律の方だ。成人になれば煙草も酒も許される。同時に一人の大人として犯罪を犯せばきちんと罪に問われる。煙草や酒は量によっては生活スタイルが崩れたり、人に迷惑をかける結果を起こしかねない。歩きタバコをして周りを不愉快にさせたり、酔って電車でゲロを吐くようなことが最たる例だ。
自律とは読んで字の如く自分のことを律することだ。
食べたいから食べたいだけ食べる。遊びたいから遊ぶ。やりたくないから逃げる。面倒くさいからごまかす。それでは子供や動物と変わらない。大人は、やるべきことをやらなくちゃいけない。
人は"大人"になった途端にあらゆる欲望が吹っ飛んで真面目になる訳ではない。大人だって子供と同様あらゆる欲望が頭の中で渦巻いている。仕事をしているときだって「やりたくない!遊びたい!眠たい!」と思っているだろうし、人に謝ってる最中だって「本当は僕じゃないのに!言い訳したい!逃げ出したい!」と思っているのだ。誰しも。
それを律するか、それとも子供や動物のようにまき散らすのか。それが大人と子供の決定的な分岐点になると僕は考えている。
だから世の中にはオッサンみたいな見た目でも子供の人がうようよいるのである。
2.社会と向きあう
この場合の社会とは世の中のことであり日本ことであり世界のことだ。自分が何の為に生まれたのか。この世の中に対してどんな貢献が出来るのか。成人したらそういうことも考えられる年齢なのだと思う。
なるべく定時で帰れる楽な仕事でストレスなく生きたいっていうのも結構だけれど、もっと大きな志で、今の世の中を少しでも良くするために自分に何が出来るのかと考えるのが大人の役目だと思う。なぜなら、我々は成人するこの日までに親兄弟や先生や地域の人間に支えられて見守られて生きて来たからだ。一人でおぎゃーと生まれて一人で成人した人にはこんなことは言わないけれど、成人するまでの間様々な人にお世話になって、また迷惑・心配をかけて成人出来たのだから、感謝の心を忘れず、またその感謝の気持ちを持って社会に対して恩を返さなければならない。もちろん、親孝行もこれに含まれる。
3.自分の将来を考える
あなたが自分の通いたい幼稚園を自分で選ばなかったように、子供はある程度親の舵のもと人生を謳歌してきた。だけど大人になれば、自分の舵は自分で取らなくちゃいけない。改めて自分は何がしたいのか、どんな人間になりたいのか。そういうことを改めて考える一年にして欲しいと思う。いつまでも「おれどうしたらいいんだろう」では誰も助けてくれないし、大きな夢ばかり語って実務レベルで今日を努力出来ない人に明日は来ないのだ。
以上、
・自律する
・社会と向き合う
・自分の将来を考える
の3つを提示してみた。本当はもっとあれこれ出るとは思うのだけれど、僕自身そんな大層な成人ではなかったのでこの辺で止しておく。
この中で一つに絞るとすればやはり一番目の「自律」を上げることになると思う。高校の頃の怖い先生もいないし、親もこれから少しずつ初老に入り、またガミガミ言われることも少なくなってくる。叱ってくれる人が少なくなってくる中でいかに自分を叱り律するか。それをぜひ新成人の方には考えて欲しいと思う。
最後に、
改めて成人おめでとう!
素敵な大人になってください。