「嫌なら泊まらなければいい」っておかしくない?アパホテルが中国のSNSで炎上した話
今日会社から帰ってきてTwitterを監視していたら「アパホテル」というワードがランクインしていて「おや」と思った。調べてみたらアパホテルのCEOが書いた書籍が全国のアパホテルの客室に置かれているんだけど、その内容が中国人観光客の逆鱗に触れたらしい。みたいなことだった。
以下引用
「アパホテルの全客室に、南京大虐殺を否定する内容を含む書籍が置かれている。中国人はこの事実を知った上で宿泊するかどうか決めるべき」と伝える動画が中国のSNS「微博」に投稿され、2日で7700万再生を超えるなど中国で“炎上”状態になっていることについて、アパホテル親会社のアパグループが1月17日、見解を発表した。
書籍は「特定の国や国民を批判することを目的としたものではなく、事実に基づいて本当の歴史を知ることが目的」と説明。今回の炎上を受け、書籍を客室から撤去することは「考えていない」という。「中国の旅行代理店がアパホテルの取り扱いを停止した」との噂は否定している。
「嫌なら泊まらなければいい」意見
そもそもアパホテルのCEOが政治的思想を前面に押し出した本を書いていることに驚いたし、それを客室に配ってたのも驚き。Twitter界隈では「そんなに本の内容が気に入らないなら泊まらなければいいやろ」みたいな意見がとても多かった。アパホテルもこの件で客足が減ったという事実はないし、これからも置き続けるというコメントをしているあたりなかなか強気ですね。
中国SNSで炎上したアパホテルが見解 「本は置き続ける」「予約に変化なし」 https://t.co/W0m2gX30W0←クニウロと違って筋を通すな。アッパレ!日本人ならアパホテルに泊まろう!!
— ぽんた (@ponta0088) 2017年1月17日
なにを今更騒いでるんだろう。
— Arthur″heinz″Hilvan (@k2project) 2017年1月17日
昔からアパホテルは右じゃん。
年末に社長がスカルノ第三夫人と共演していたことの方が驚きだわ。
多分第三夫人は知らなかったんだろうなぁ。https://t.co/3fRU8VGmGN
【なかったものはなかった】
— 中丸 啓 (@maruchan777jp) 2017年1月17日
「南京大虐殺はねつ造だ」「従軍慰安婦の強制連行はなかった」
「表現・言論は自由」嫌な人は読まなければいい。
「アパホテル」中国のSNSで“炎上” - Yahoo!ニュース https://t.co/TX1XPOrUiL #Yahooニュース
アパホテル側に聞いてみました
— ねとらぼ (@itm_nlab) 2017年1月17日
“南京大虐殺を否定する書籍”についてアパグループが回答 「問題であるとは考えていない」「本当の日本の歴史を広く知ってもらうため」 - ねとらぼ https://t.co/6E6IqBay73 @itm_nlab pic.twitter.com/8ZWeSmAm2m
本当に「読まなければいいじゃん」なのか?
僕個人としては今回のことでアパホテルに対するイメージが落ちた。
アパホテルのCEOがどんな思想を持とうがどんな本を書こうが関係ないけれど、ホテルのような公共性のある、しかも多くの外国人観光客が利用する場は出来る限り政治・宗教・人種・文化から離れた偏らない空間であることが好ましいと僕は考える。
ホテルという空間が特定の思想を訴えている状況に僕は困惑しているし、ニュースを知った多くの人が「だったら泊まらなければいいのにねぇw」って喜んでるのも「怖いな」と思った。そういう問題じゃないでしょ。
例えば僕がとあるホテルに泊まったとして、「トランプ氏は大統領にふさわしくない!」というメッセージボードが部屋に置いてあったら、とても気分を害すると思う。僕もトランプ氏は大統領にふさわしくないと思うので、思想はホテルと一致していることになるだろう。だろうが、すごく疲れると思うのだ。そんな空間にいたら。
ホテルで休みにきたのに、特定の思想を否応なく突きつけられて、「賛成か、反対か」を迫られることに強い息苦しさを感じる。
「不賛成な人はアパホテルを選ばなければいいだけの話」という安易な発想で片付けられる問題ではないと思います。