なぜ引越しをすると消耗するのか
引越しという消耗戦
引越しが終わった夜、僕は10時間眠り続けた。この長い睡眠のせいで僕は友人とのツーリングの約束をすっぽかさなければならなかった。ものすごい疲労感だった。寝返りのために体を動かすことすらできないような....。心身ともに疲れると言った感じだ。
どうして引越しってこんなに消耗するんだろう。
もちろん荷物を家から出して、新しい家に入れるっていうハードな肉体労働があるわけだから、疲れるに決まっているんだけどそれは心身ともに消耗する理由にはならない。
そういうわけで、どうして引越しをするとメンタルが疲れるのかについてちょっと考えたので聞いて欲しいんだ。
家を失うから
前住んでいたのは古いシェアハウスで、僕が初めて一人暮らしを始めた家だ。10ヶ月しか住んでいないけれど愛着がある。目を瞑ると蜘蛛の巣だらけの風呂場や、トイレットペーパーの芯が散乱したトイレを思い浮かべることができる。
「家を失う」という感覚がすごく強い。住み慣れたところを出て行くとはっきり認識していることそのものが僕の精神に負担を与えているような気がする。家っていうのは猫と同じように拠り所だからやっぱり心にとって重要な場所なのだろう。
僕が「家を失う」というと即座に思いつくのが「火事で家が全焼する」という光景だが、
すぐに思い当たるのが3人のアニメキャラクターだ。
家が全焼したアニメキャラとは。
エルリック兄弟
こいつら放火だけどね。「俺らには帰る場所はない」みたいなセリフを吐いたり懐中時計に「Don't forget」って書いたりキザなことするよなあ。と思いつつ、当時子供心に「帰る場所がないとなると家焼くんや」とその革新的すぎる考え方におどろかされたものだ。
羽川も自分の家が全焼してるけど、これは彼女が焼いたのかっていうと実に微妙なところだけど多分違うと思う。焼かれたんだと思う。エルリック兄弟もそうだけど家を失ってから家を手に入れるまでのプロセス=物語って破壊と再生っていうテーマを孕んでいるよなあと思った。火が関連してるから余計にそうなのかもしれないけど、何か新しいことを生み出すには現在のものを壊さないといけないわけで、心の拠り所となる家がなくなるっていうのはすごく象徴的なシーンなのだと思った。
永沢くん
やっぱりアニメで家が火事といえば永沢くんだと思う。
近所のもらい火で火事になったというのだから彼は本当についてない。
僕はバックパックでアメリカを縦断したことがあるのだけれど、その時は毎日その日の宿はほとんどその日に取っていたので、口では「放浪の旅なんてそんなもんだぜ。」とか格好つけていたけれどやっぱりずいぶん疲れたしやつれた気がする。周りにアジア人がそもそもいないようなドミトリーで荷物を盗まれないように抱きしめながら眠ったボストンの夜を僕は今でも忘れることはない。いい思い出だ。
とにかく、家がない、家を失うというのは疲れる!
知らない家に入るから
人によって差異はあるだろうが、知らない人の家は居心地が悪い。よそのテリトリーで体を休めないといけないわけだから動物として当たり前だと思う。ましてやシェアハウスとなれば友達の家ですらない。赤の他人が赤の他人同士で住んでいる巣窟に飛び込むわけだからやっぱり心のどこかで不安はあるのだろうと思う。
その辺りについては前回の記事を読んでもらえるとわかると思います!
シェアハウスでの進捗があればまた記事にしたいと思います。
読んでくれてありがとう。おしまい