「キッチン」
今週のお題「人生に影響を与えた1冊」
「なんて壮大なタイトルなんだ!手に負えねえや!」
僕は一人で叫んで椅子から転げ落ちた。転げ落ちた振動がフローリングに伝わって、地中深くのモグラやミミズの睡眠を阻害したかもしれず、しかもモグラやミミズの見る夢というのは...あ、もういい?このへんで?
こちらのエントリーをごらんください。
前にもこんなの書いたのですよ。これとあと
このエントリーに則ってお答えするならばどうしても答えは「辞書です」になるのだけれど、人生に影響されたかと言われると、微妙だ。
そもそも僕たちは数え切れない覚えきれない数の本から少しずつ影響されているのではないのかっ!でもその中で強いて...というのであればやはり「キッチン」になるのだろうな。
「キッチン」
幸せの定義は人それぞれ。結婚?お金?成功?
僕は自分で言うのもあれだけど結構幸せの敷居が低い。「あーあ幸せだなあ」って思うことがすごく多いので、要するに幸せな奴なんだと思う。
幸せって結局は「自己実現」のことだと思う。
何かしら障害や目標を達成したり乗り越えたりしたときに人は満たされた気持ちになるのではないか。自分の中にあるコップに水を満たすのだ。だから、そのコップが勝手に肥大化したりとか、濁って中の水が見えなくなったり、また底に穴が空いてないかということをきちんと点検してわかっていなくちゃならない。
自分のコップを大切にしてる人はきっと小さな幸せを発見する天才なのだろう。
キッチンにはそういった幸せの定義が体現されていて、読むたびに原点に戻されたようなしゃんとした気持ちになる。文体はお茶漬けみたいにさらさらっといけるのに、読み終わってからその余韻がいつまでも続いてたまらなくなるのだな。